建築雑感

2005年8月23日

イタリア-5:インテリア化

ショップ街そのものが歴史的建築物で埋めつくされたような旧市街地であっても、建築はその表情を少しずつ変えながら活力を持って生き続けています。そうした中で良く見る事ができた手法にエクステリアのインテリア化がありました。

右は中庭部分にガラスの屋根を造って増築されたショップで、同様のものは他にもいくつか見られます。

下はミラノの Fourseasons Hotel ですが、修道院の回廊部分を良く考えられたディテールのガラススクリーンでインテリア化しています。
こうした手法は「外壁」が内装になるという面白みだけでなく時代が要求する機能への転換という意味でとても効果的だと思いますが、フォーシーズンス日本でこれをやろうとしても多くの場合には既存遡及を含めて法規的な困難がありそうです。建築の長寿命化が今や誰もが考えねばならない環境的なテーマだとすれば、日本の法規制もより柔軟になっていって欲しいものです。