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小さな生活

ここのところ、『小さいことは美しい』と感じることがあります。

先頃出席した戸建分譲住宅の企画打合せで、住宅のサイズの拡大指向はおおかたでは終焉を迎えていて、今まではそれに根ざした買い換え需要を見込めたが、それはすでに終わっている。という話題になりました。これはマーケット的には『供給が一巡した』とも言えます。しかし一巡した後の新たな需要は、多様化の中でも全体としては大きな住宅には向かわないように思われるのです。

今年の建築学会賞は純粋なデザインのとても小さな住宅が受賞しましたが、審査評にはその『小さな生活感』に感銘したというようなことが書かれていたと思います。住宅の小型化は少し前までは地価の高さに対する抵抗運動的な都心型狭小住宅など、本質的には『結果としての小型化』がおおかったと思いますが、今や住宅のメンテナンスにかける労働への価値観の変化、高齢化した単身者などが身の廻りを縮小して身軽になることを望んだりすることにより、『要件としての小型化』に変化しつつあるのではないでしょうか。それに、これはやってみるととても美しいかもしれない。今までの拡大=膨張指向の生活感こそ何かおかしいのではないかという思いがあります。

こういうことは地球環境レベルでも言えることなのでしょうが、静かに着々と小さな生活は美しいという価値観が浸透してきている。そのように思えるのです。