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イタリア-1:敷石の下には

広場の電源そんなことをやっているから給料が低いのだとボヤかれそうですが、今春に事務所でイタリア中北部を旅行しました。”旅行者”としての「建築雑感」を数回にわけて書いてみます。

手始めは軽く設備のお話。露店で賑わうフィレンツェの広場で足元にこんなものを見つけました。露店に電気を供給しているボックスです。一見すると百年以上も前に敷き詰められたかに思える敷石の下に、イベント用のインフラをしっかり仕込んであちこちから取り出せるようにしてあるとは、さすがイタリアと言うべきか。これのおかげで気分よく酔っぱらっても地面をのたうつケーブルで足をとられることはありません。だいじなことです。下の方がどうなっているかは不明ですが表情もなかなかよいですね。街を歩いているとこの手のものによく出会います。



街の成熟

西の道 中央広場

独立前のMIDI綜合設計研究所在籍時に設計を担当した「ガーデンプラザ新検見川」を訪れる機会がありました。第一期工事が竣工してからですと10年近くが経過しています。高木のボリューム感は竣工時の2倍以上、夏の日差しの中で生い茂った緑はとても美しいものでした。そして、そこかしこに感じられる暮らす方々の活動の証しや、アウトドアで楽しむ家族連れの姿に、おだやかに成熟した街の姿を見ることができました。あと10年もたてばさらに広がった木々の枝によって建築はその姿をすっかり隠してしまうことでしょう。



集合住宅の悩み

共通調査票Cタイプ調査票  調査ファイル

集合住宅の多くの場合、設計する時点では住む人の顔が見えません。しかしだからと言って多くの人が好む生活感だけを指標にしたのでは決して良いものは出来ないのです。これが集合住宅設計のジレンマを生みます。さらに困ったことに設計者が売り主や貸し主でもない限り、入居後にその住まわれかたを追跡するのも容易でない場合が多いのです。しかし私は可能であればそれを知りたい。それが次の設計のための自分の栄養になるからです。写真は「都屋ハウス」で私達の事務所が行った住まわれかたのアンケート調査票とその回答をファイルしたものです。平面図には家具の配置なども描いていただきました。こういうものが事務所の宝になっていくと考えています。